郷に入っては郷に従ったら住めば都だった件
住めば都
どんな所でも住み慣れてしまえば、住みやすい都と同じように住み心地がよくなるということ。/住み慣れれば、どんなに貧しく不便な環境であってもそれなりに住みよく思われるものだ。
誰が言い出したんでしょうか。今の私は、まさに"住めば都"状態。初めてウガンダに来た時は2か月だけの滞在で、何もかもが初めてのことでいきなり制限もいろいろあったため、いくら心の準備をしていてもきつかった。大好きな研究もやりたくない日が増えたり、誰とも話がしたくなかったり今思い出しても最悪だった。
しかし、今回の4か月滞在は、心の準備もばっちりだったし、何より自分がこれから何をしなくちゃならないのか明確になったためとても快適にすごしている。なにより現地の人たちとの距離感がつかめてきたので、やりやすくなった。そして一番大きかったのは、日本のルールを適用しようと思ったってダメだってことに気づけたこと。だから、今ではここが私の都である。
郷に入っては郷に従え
人は住んでいる土地の風俗・習慣に従うのが処世の方である。
こっちでは、「みんな正直者で、みんなウソつき」である。身をもって体感した。みんな悪いと思ってウソはついてないし、自分の利益になるならウソぐらい平気でつくのだ。そしてなんでもお金が解決してくれる。わかりやすいようで、優しい日本人にとってはすごく難しい。改めて、日本人がいかに簡単に人を信用してしまうのか、どんだけ平和ボケしているのか理解した。
でも、最初からそうだとわかって接していると、人間関係築くのもだいぶ楽になってくる。だから今では一緒に働いている現地の同僚たちが大好きだし、日本に帰って彼らに会えなくなるかと思うと心底悲しい(どうせ5年間は行ったり来たりですが…)。いい年のおじちゃんと冗談言い合ったり、1日一緒にしんどい思いして帰ってきて2人で「つかれたあああ、もう何もしたくないー」って叫んだり、マトケをシェアしたり…楽しいじゃないか。そして、ある程度の問題は慣れてきたのか問題だとは思わなくなってきた…たとえばお金貸してくれとか、ウソの欠席・早退とか、仕事中の携帯電話とか。小さな問題を挙げ始めたらきりがないが、こんなもん日常茶飯事だもの。
彼らは、自分たちはお金も持ってないし貧しいしハッピーじゃないとよく言うけれど、私はそんな彼らといるとハッピーだし、笑いあえているだけいいじゃないかと思うのだ。こっちにいると、心底肌の色を同じにしたいと思う。そんなことは、関係ないんだよと言いたい。
今回の滞在も残り1ヶ月をきった。まだ何回も来ることにはなるけれど、ここで生活している時間を大切にしていきたい。データ入力に追われながらも、ふっと思ったので書き残してみた。